調査・研究

財団法人せんだい男女共同参画財団




ワーク・ライフ・バランスに関する基礎調査(平成19年度)

平成19年度は、仙台市内の企業の人事等担当者を対象に、企業としてワーク・ライフ・バランスをどのようにとらえるか、アンケート調査を行いました。

■調査内容

仙台市内の企業400社の人事等担当者を対象に、アンケート調査票を郵送しました。回収数は102社で、有効回収率は25.5%でした。調査期間は平成19年6月〜8月。

■ワーク・ライフ・バランスについての理解

ワーク・ライフ・バランスについて「よく理解している」(7.8%)と「だいたい理解している」(41.2%)を合わせると49.0%となり、半数が概ね理解しているといえます。一方で、「言葉は聞いたことはあるが、内容はよくわからない」(19.6%)、「聞いたことはない」(29.4%)も合わせると49.0%に上りました。

ワーク・ライフ・バランスについての理解

■ワーク・ライフ・バランスを企業で推進していくことについての考え

「必要」(28.4%)と「どちらかというと必要」(39.2%)を合わせると67.6%となり、多くの企業の人事等担当者が企業としてワーク・ライフ・バランスを推進していくことの必要性を感じていることがわかります。

ワーク・ライフ・バランスを企業で推進していくことについての考え

ワーク・ライフ・バランスを企業で推進することが必要と考える理由

ワーク・ライフ・バランスを企業で推進することが「必要」、「どちらかというと必要」と回答した中で、その理由として多く挙げられたのは、「従業員のモチベーションを高める」(49件)「従業員の活力向上」(46件)「企業の社会的責任」(41件)でした。ワーク・ライフ・バランスが従業員の仕事に対する意欲や活力の向上につながり、そのことが企業にとってもメリットになると考えられていることがわかります。

ワーク・ライフ・バランスを企業で推進することが必要と考える理由

ワーク・ライフ・バランスを企業で推進することがあまり必要ではないと考える理由

ワーク・ライフ・バランスを企業で推進することが「あまり必要ではない」、「必要ではない」との回答は5件でした。その理由として多く挙げられたのは、「企業に負担を強いる」(5件)でした。

ワーク・ライフ・バランスを企業で推進することがあまり必要ではないと考える理由

制度、もしくは慣例としてある取組み

現在、制度として、もしくは慣例としてある取組みで多いのは、「育児休業制度」(86社)、「産前・産後休業制度」(86社)、「介護休業制度」(85社)でした。実際、出産・子育て関係については比較的多く利用されているものの、介護休業制度の利用があったのは8社と極端に低くなっています。また、休暇関係では、時間単位の有給休暇が導入されている企業(13社)はまだ少ないことがわかります。

制度、もしくは慣例としてある取組み

現在、力を入れている取組み

「退職した従業員の再雇用」(43件)が最も多くなっていますが、これは高年齢者雇用安定法の改正(平成18年4月1日施行)により制度が整備されたものが多いと考えられます。他に、「柔軟な勤務形態」(27件)、「仕事と家庭の両立支援」(24件)、「休暇・休業の拡大」(24件)、「男性従業員の育休取得」(16件)などが続いています。その他では、労働時間の適正管理、連続休暇取得促進、毎水曜の定時退社、定時退社の推進などが挙げられました。

現在、力を入れている取組み

今後、取り入れていくことを検討中の制度、取組み

「特にない」(32件)が最も多かったものの、「柔軟な勤務形態」(23件)、「退職した従業員の再雇用」(19件)、「休暇・休業の拡大」(15件)、「仕事と家庭の両立支援」(15件)などが挙げられました。

今後、取り入れていくことを検討中の制度、取組み

ワーク・ライフ・バランスを推進する上での課題(自由回答)

・ぎりぎりの人材のため、柔軟なシフトを組めない。

・業界自体の低価格競争がますます激しくなってきている現状にて、まず、会社の生き残りが先決である。

・社員全員が享受できない(必ず片寄りが出る)・・・当社に限らないと考えます。

・休暇・休業の拡大に伴う業務遂行の低下の補填

・営業社員の労働時間がどうしても長時間になりがちなところをなおしていきたいが、仕事の引継ぎができることとできないことがあり、その人しかできないという状態を何とかしたい。労働時間の平準化を図りたい。

・制度を設けても実際に活用していくことはなかなか難しく、周りの理解と本人の割り切りがポイントになると思います。個人のライフスタイルに合わせて仕事と生活のバランスをうまくとることが大事だという啓発、社員の意識変革が1番難しいと思います。

・制度を充実すればワーク・ライフ・バランスが実現していくわけではないこと。会社としては運用面の支援を含め、職場の意識、個々人の意識をどのように変えていくかが大きな課題といえる。また、企業の取組みだけでは限界があり、個人、企業、家庭、地域社会がそれぞれの役割に応じて推進していくことが必要だと考える。

・企業の立場でいえば、ワーク・ライフ・バランスを推進していくことは、単にコスト負担の増ととらえられがちであり、現実的に負担も伴う。ワーク・ライフ・バランスの実現が生産性の向上など具体的に目に見える形で示すことができないと本気で取り組むことはないと思われる。日本人の働き方、価値観を変えていかないと精神論で終わってしまうように思う。労働時間の削減や有給休暇の完全取得ですら実現できない中で、言葉だけが独り歩きしてしまうのではないか。

・OnとOffの切り替えがうまく出来、家庭や自己啓発なども大事にしている人は、仕事も集中してやれると思います。仕事は男性、家庭は女性といった古い考え方の人がまだまだ多く、「大切にするもの」の視点を合わせていくことが難しいですが、大事なことだと思います。

・個人の生活が充実していないとよい仕事ができないと思う。一人一人が自身の生活にとってどんなバランスなら幸福になれるか考えれば答えは出るのでは・・・。長時間労働=会社の業績という等式は成立しない。

・社会的な意識の問題であり、改善は難しいのでは?サービス残業が横行している現状にあっては、非常に魅力的な考え方ではあるのですが・・・。

・ポリシーは素晴らしいが、具体的なサポートが受けにくく、雇用している企業としては労力にならない余剰人員やその不足のために新規雇用を行う余裕はない。労働者と同じく、企業をサポートしなければ定着は難しい。

・実際、取り組むとなるとさまざまな業種、職種があるので難しいと思われます。もっとそれぞれの業態に合った「ワーク・ライフ・バランス」を考えていかないと、従業員間でその対応に落差が拡がります。

・業務の繁忙期にはどうしても特定の社員の長時間勤務に傾きがちで、生活の余裕を失いがちになってしまいます。適切な業務配分や人材確保により、ワーク・ライフ・バランスを維持できるように配慮したいと考えています。



【お問い合わせ】
(財)せんだい男女共同参画財団
総務企画課 TEL 022-212-1627





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